多くの訪問看護師は夜間でも携帯電話を持参して療養者からの緊急コールに対応する「オンコール勤務」に就いている。本研究では、オンコール勤務による心拍変動および睡眠への影響を調査した。31人の訪問看護師(平均49.8歳)を対象とし、オンコール担当日と非担当日の就寝前の心拍変動および睡眠時脳波を測定してもらい、翌朝の主観的睡眠評価を実施してもらった。各測定値を比較した結果、訪問看護師のオンコール勤務は、心拍変動および睡眠構造に影響を与える要因とは考えにくかった。しかし、主観的な睡眠の質には悪影響を与える可能性があり、比較的年齢の若い訪問看護師ほどオンコール勤務による負担を強く認識していると考えられた。
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