研究実績の概要 |
全国の様々な施設で働く看護職の仕事と生活の調和の実態を明らかにすることを目的にアンケート調査を実施した。今回収集した広範囲のデータは、今後ベンチマークに活用できる。調査対象:全国の様々な施設で働く看護職2,102名(病院231 施設1155名、診療所 34施設98名、介護老人福祉施設 52施設185名、介護老人保健施設 58施設414名、訪問看護ステーション 44施設234名、その他 2施設16名 計421施設)調査期間:2018年7月~8月、調査内容;回答者の属性・勤務状況に関する質問紙と、本研究で開発した「様々な職場で働く看護職の仕事と生活の調和実現度尺度」を使用した。回収数は927(回収率44.1%)であった。うち尺度得点に欠損のない885を有効回答とした。回答者は、男性58名(6.6%)、女性825名(93.2%)、無回答2名(0.2%)で、平均年齢は47.4歳であった。すべての地方厚生局管轄地域に居住する看護職から回答を得た。診療所68名(7.7%)、介護老人保健施設223名(25.2%)、介護老人福祉施設127名(4.4%)、訪問看護ステーション125名(14.1%)、病院311名(35.1%)、その他7名(0.8%)、複数の施設に所属18名(2.0%)であった。尺度得点の平均は88.16点(135点満点)であった。因子ごとに平均点を比較すると、最も得点が高いのは「家庭での過ごし方・家族の支援」4.0点、最も低いのは「仕事以外の過ごし方」2.7点であった。施設毎の分析では「家庭での過ごし方・家族の支援」以外の5つの因子の平均値に有意差があった。これらは、施設の特徴を反映した結果であった。現在、詳細な分析を進めている。これらの調査結果を公開するために、ホームページを開設し、ベンチマークが可能な環境を整備した。
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