本研究の目的は、妊娠中期の妊婦を対象にした災害への備え教育プログラムを提供し、災害への備えに対する行動と知識の変化を検証することであった。研究デザインは、ランダム化併行群間比較試験であり、事前、1ヵ月後、3ヵ月後の3時点を比較した。研究協力者は介入群21名、対照群40名であった。災害への備え行動(35項目)、備蓄品、ならびに持出物品の変化は、対照群に比べ介入群に大きく有意差が認められた。重回帰分析では、備え行動(35項目)の変化に対し「プログラムの受講」が最も強い影響力を示した(β=.571,p=.000)。このことから、本プログラムが災害への備え行動の促進に有効であることが示唆された。
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