研究課題/領域番号 |
15K11560
|
研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
鈴木 英子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
|
研究分担者 |
丸山 昭子 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20338015)
吾妻 知美 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90295387)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 新卒看護師 / アサーティブネス / バーンアウト / 尺度開発 / 影響要因 |
研究実績の概要 |
27年度に新卒看護師のアサーティブネス評価尺度の開発及びアサーティブネスのバーンアウトへの影響の調査をおこなった。 28年度に新卒看護師の看護師のアサーティブネス評価尺度の解析及び論文執筆を行い、日本看護科学学会誌に採択された。 29年度に新卒看護師のバーンアウトとアサーティブネスの関連の解析及び執筆を行い日本健康医学会に投稿した。結果待ちの状態である。さらに新卒看護師のバーンアウトに与えるアサーティブネスの影響の共分散構造分析を行い現在執筆中で日本看護科学学会の英文誌JANSに投稿予定である。 新卒看護師のアサーティブネス測定尺度は,最尤法,プロマックス回転での因子分析により16項目3因子が抽出された.さらに,確証的因子分析により探索的因子分析で得られた仮説モデルの適合度が確認された.信頼係数は,クロンバックα係数は.81,再テスト法の相関係数.60,基準関連妥当性の日本版Rathus assertiveness scheduleとの相関係数-.49であった.結論:信頼性に課題を残したが,妥当性は概ね良好であった. アサーティブネスの関連要因は重回帰分析の結果,アサーティブネスは下位尺度すべてが有意にバーンアウトに関連しており,他者からの不当評価を甘受する率直でない受け身的自己表現の者(甘受:β=0.10,p<0.01),他者への配慮優先の率直でない非主張的自己表現の者(非主張:β=0.13,p<0.01),自己権利優先の適切でない拒否的もしくは攻撃的自己表現の者(拒否攻撃:β=-0.11,p<0.01),のβが0.1を超えていた。その他のβが0.1を超えていた変数は,職場満足,転職意向,仕事量であった考察:アサーティブでないとバーンアウトする可能性が明らかになった。すなわち新卒看護師では,甘受,非主張,拒否攻撃的な自己表現の者はバーンアウトしやすいことが明らかになった。
|