平成30年度は,面接調査の結果および文献検討を基に個人特性に関する91項目,看護単位特性に関する95項目,病院特性に関する65項目,地域特性に関する16項目,合計267項目6段階のリッカートタイプ質問紙を開発した。合計特殊出生率が低地域の病院(病院1,以下低地域病院とする)には364部,合計特殊出生率が高地域の病院(病院2,以下高地域病院とする)には215部,合計579部の質問紙を20-49歳の女性看護職に配布した。低地域病院からは125部(回答率34.34%),高地域病院からは137部の回答(回答率63.72%)があった。全体での回答は262部であり,回答率は45.25%であった。男性,50歳以上の看護職員の回答を除いた結果,有効回答数は低地域病院から110,高地域病院から137となり,合計247となった。探索的因子分析の結果,119項目を削除し個人特性に関する44項目(4因子26項目と夫に関する12項目,子どもに関する6項目,4因子のα=0.61-0.86),看護単位特性に関する4因子53項目(α=0.85-0.96),病院特性に関する32項目(3因子24項目と院内保育園に関する8項目,3因子のα=0.72-0.88),地域特性に関する2因子14項目(α=0.74-0.85),合計143項目6段階のリッカートタイプ質問紙とした。夫,子ども,院内保育園に関しては回答者が少なかったため,削除せず本調査の質問紙に含むこととした。 次に、開発した質問紙を基に,無記名自記式質問紙調査を行った。層化無作為抽出法を用いて、病床規模200床以上の病院を大都市圏から180病院、地方圏から220病院、抽出した。合計400病院のうち,研究協力に同意した10病院5看護単位20-49歳の女性看護職10名ずつ,合計500名に質問紙を配布した。別の200床以上の400病院に対して再度協力依頼を行った。
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