研究課題/領域番号 |
15K11575
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
進藤 ゆかり 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (70433141)
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研究分担者 |
青柳 道子 北海道大学, 保健科学研究院, 講師 (30405675)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 非がん性慢性疼痛 / オピオイド療法 / 慢性疼痛 / 慢性病看護学 / ペインマネジメント |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、難治性の慢性疼痛を抱え、オピオイド鎮痛薬を長期に使用している非がん性慢性疼痛患者の痛みの実態とその生活体験の経時的変化およびオピオイド鎮痛薬の主・副作用の生活への長期的な影響を明らかにすることである。この様相は痛みのコントロールの程度や慢性疼痛持続期間とともに変化することが予測された。そこで、ありのままの現象を一連の経過としてとらえるために、質問紙による量的評価と質的分析を併せた縦断研究を用いる。研究者参加者は非がん性疼痛を持ち、オピオイド鎮痛薬を3か月以上実施している患者とし、紹介時、半年後、1年後に参加者の受診治療に合わせて面接調査を実施し、現在20名の患者の面接を終了し、分析中である。 面接内容は対象者の同意を得た上でテープ録音し、逐語録、フィールドノートを作成する。インタビュー質問内容は、「現在の自分の痛みの捉え方」「痛みの発症あるいは前回 のインタビュー時から今日までの気持ち、日常生活、体調、環境などの変化」「変化の過程に影響したもの、変化の理由」について質問する。データ分析はグランテッドセオリーを用い、逐語録データを比較検討しながらコード化カテゴリー化する。データ収集毎に比較検討をデータの飽和まで繰り返し行い、中心的なカテゴリーやカテゴリー間の関連パターンを見出すことを最終目的とする。 それとともに、今年度は前研究で得られた量的調査結果を、国際学会へ発表した。現在、その結果を論文化し、投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究参加者の協力のもと、データ収集を順調にできたが、分析がすすんでいない。
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今後の研究の推進方策 |
質的データの分析を終了し、発表、英語論文化に向けて進める。 治療中断事例についても、分析を進めていき、新たな知見を見出すようにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ収集と前年度研究の分析、結果公表の準備、博士論文の執筆等で時間を費やしたため、学会発表などに行く機会がなく、予定どおりの執行ができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は残りのデータ分析および、その結果の公表に向けて、分析、論文執筆、発表、英文校正などに必要な準備や物品購入などに使用する予定である。
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