研究課題/領域番号 |
15K11600
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
東 ますみ 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (50310743)
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研究分担者 |
石垣 恭子 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
野並 葉子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (20254469)
力宗 幸男 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 特任教授(名誉教授) (60128783) [辞退]
藤永 新子 四條畷学園大学, 看護学部, 准教授 (70508663)
橋弥 あかね 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00457996)
大田 博 四條畷学園大学, 看護学部, 助教 (10739775)
馬場 敦子 神戸女子大学, 看護学部, 講師 (40758520)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 遠隔看護 / 自己管理支援 / タブレット端末 |
研究実績の概要 |
過去に開発した「糖尿病自己管理支援システムⅡ」は、セルフモニタリング、自己評価、自己強化が実践できるシステムとして開発を行った。しかし、操作性の問題や適切な目標設定及び自己強化において課題が明らかとなった。 そこで、本研究は、タブレット端末であるiPadを活用した、より簡便で直感的に操作できる「糖尿病自己管理支援システムⅢ」を開発し、セルフレギュレーションモデルを基盤とした遠隔看護介入を行うことで、糖尿病患者に対する生活状況に応じた自己管理方法の獲得を目指すものである。 平成28年度は、既に開発した自己管理支援システムの大規模修正を行った。特に、トップ画面のボタン配置を見直し、記録するボタンと過去のデータを見るボタンをわかりやすくし、最初の操作で戸惑わないように配慮した。さらに、画面全体の背景色と文字色のコントラストをはっきりさせ、文字をさらに大きくした。患者が、セルフモニタリングを行うために、1週間分の自分のデータと看護師や栄養士のアドバイスが1画面で把握しやすいようにデザインを変更し、セルフモニタリングに活用できるようにした。健康データの入力や自己管理データの入力は、画面を開いた際に前回の入力日と値が表示されるようにして、入力の簡便さを図った。管理画面では、患者が入力した1週間分のデータから、看護師や栄養士がアドバイスを行いやすいように、出力方法を改善した。このように、システムの大規模修正を行い、ユーザビリティを検証し、次年度の実証実験に向けて、システムの完成度を高めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、システムの大規模改修を行い、高齢者が使いやすいシステムに改良できたと思われる。しかし、改修に時間を要したため、実証実験の開始が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、研究に同意の得られた2型糖尿病患者に対して、「糖尿病自己管理支援システムⅢ」をインストールしたiPadを貸し出し、遠隔看護介入を実施する。研究の実施に当たっては、所属施設の倫理委員会ならびに必要に応じて病院施設の倫理委員会で承認を得る。
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次年度使用額が生じた理由 |
システムの大規模改修に時間を要したため、実証実験の開始が遅れた。そのため、タブレット型端末であるiPadの購入費用や追加の通信費用が不要となったことや、対象者のリクルートのための旅費が発生しなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、実証実験を実施するため、タブレット型端末であるiPadの購入費用や通信費用が発生する。通信費用に関しては、公立大学に在籍していた当初の計画よりも私立大学へ異動となり、法人契約の通信費が約3.4倍になったが、次年度の使用額で賄えるものと考える。その他、実証実験に必要な、システムの保守・管理費用、対象者からのデータ収集のための体組成計や活動量計、尿糖計の購入費用、データ分析に必要な統計解析ソフト等が必要となる。また、対象者のリクルートのための旅費や、糖尿病看護に関する情報収集や成果発表のため学会参加費、旅費等が必要となる。
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