研究課題/領域番号 |
15K11603
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
鵜澤 久美子 (桑江久美子) 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (50635167)
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研究分担者 |
青木 きよ子 順天堂大学, 医療看護学部, 特任教授 (50212361)
長瀬 雅子 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (90338765)
下西 麻美 順天堂大学, 医療看護学部, 助手 (40726428)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 協働的パートナーシップ / セルフマネジメント / 全身性エリテマトーデス |
研究実績の概要 |
慢性疾患患者がセルフケアを行うためには、患者が医療者の指示に従う従属的な「おまかせ医療」ではなく、患者自ら主体的に医療者と「協働」し、共に同じ目標に向かって症状マネジメントを行う必要がある。膠原病は一般人々への認知度が低く、患者は周囲の人々から理解されないという思いを抱え、病気を隠しながら生活していることが多い。本研究では、膠原病患者と医療者における協働的パートナーシップに基づく介入モデルを開発し、その効果を検証することにある。 これまで、第1段階の研究として、膠原病患者に対して看護師との協働に関する認識や期待についてインタビューを実施した。また、第2段階の研究では、看護師に対しては、膠原病患者との協働に関する認識や課題についてインタビューを実施した。その結果を基に既存にある協働的パートナーシップモデルを膠原病患者用のものに変更し、第3段階の研究では、モデルの効果を検証するために介入研究とインタビュー調査を実施した。これらの研究成果を、最終年度は論文としてまとめるべく、執筆に取り組んだ。論文は、患者へのインタビュー調査から①看護師との協働における認識と期待、看護師へのインタビュー調査から②患者との協働における認識と課題、①②の結果を基に作成した③膠原病患者用の協働的パートナーシップモデル、④膠原病患者と看護師との膠原病患者用協働的パートナーシップモデルの効果の検証の4部構成に分けており、②~④を順次看護系学術集会誌に投稿する予定である。 今回の一連の研究成果から、慢性疾患を抱えて生きる人々は、その疾患のコントロールとともに、社会の一員としての役割を果たしていかなければならない。治療や療養生活調整における医療者と患者との協働の効果に関する示唆が得られるとともに、慢性疾患を抱えて生きる人々が安定した社会生活を維持し、病とともに生きる術を身につけることに繋がるものと考える。
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