研究課題/領域番号 |
15K11606
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
高島 尚美 関東学院大学, 看護学部, 教授 (00299843)
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研究分担者 |
西開地 由美 秀明大学, 学校教師学部, その他 (50712725) [辞退]
吉野 靖代 関東学院大学, 看護学部, 助教 (50806255)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ICU入室患者 / End of Life Care / 緩和ケア |
研究実績の概要 |
ICU入室患者の緩和ケアを検討する目的で、End of Life時の診療録からのデータ収集を128名分終了した。2010~2016年までのEnd of Life Careに関する海外文献レビュー(2017年度集中治療医学会で2台発表)では、44件中28件が患者対象研究で、内容は死亡時の治療内容や治療中止やDNARの実態調査の他、緩和ケアを受けていた状況、がん患者の治療内容等に関することであった。ケア内容は、症状管理、コンフォートケア、意思決定プロセス、事前指示、コミュニケーション内容記載の有無や内容が分析されていた。家族に関する研究では、尺度を用いたEnd of Life Careの質評価や満足度を高める患者の要望を踏まえた治療中止、家族への精神的ケアがあげられていた。また、意思決定過程支援やスピリチュアルニーズおよび家族カンファレンスに関することがあった。チームでは、看護師による死の質評価やアセスメント、緩和ケアチームとの協働やICU専用のホスピスの経済効果に言及した内容があった。これらの分析のための準備を踏まえ、現在は診療録からの量的・質的情報を収集するに至った。記録に関しては電子システムから電子媒体として移行することができなかったために紙カルテからの手入力となったため時間を要した。現在は、診療記録および看護記録について死亡前1週間分のデータの分析をすすめているところである。尚、ICU入室患者のストレス経験の分析を質的量的にすすめ論文化を同時に実施しており、ICU入室患者の緩和ケアを、さまざまな健康レベルでも適用できるための検討を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前回科研費によるテーマは本研究テーマと継続性があり、同時にデータ収集および分析と論文化を実施しているため、当初予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集が終了しており、現在は量的分析が完了している。文献レビューからICU入室患者の個別的状況の分析が必要であり、膨大な記録データを分析する予定である。本務の業務量が多いが、研究グループで効率的に進めてゆきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
分析を外注する計画でいたが研究者で実施したため残額が生じた。 今年度は分析をすすめるための統計ソフト費、研究者ミーティングや情報収集のための会議費および交通費、研究成果発表のための旅費として使用する計画である。
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