研究課題/領域番号 |
15K11607
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
近藤 暁子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (70555424)
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研究分担者 |
大滝 周 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (20644579)
大木 友美 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (60383551)
南 雄一郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (20408628)
吉原 祥子 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (80766189)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 急性冠症候群 / 日米比較 / コントロール感 |
研究実績の概要 |
目的:急性冠症候群患者のコントロール感について日米の患者で違いがあるかどうか明らかにし、入院中のコントロール感と入院から6ヶ月以内の合併症、死亡、6ヶ月後の不安、うつ、そして健康関連Quality of Life (QOL)との関連を明らかにし、日米で比較する。日米の患者においてコントロール感の違いが明らかになれば、日本の文化的背景を考慮した看護援助を考えることが可能になる。また、急性冠症候群患者のコントロール感と健康関連QOLを含むアウトカムとの関係が明らかになれば、看護ケアによってコントロール感および健康関連QOLを上昇させるための看護ケアを考案して患者のアウトカムを向上し、看護学の学問としての発展に貢献できる可能性がある。 実施状況:27年度昭和大学病院での対象患者が予想より少なかったため、28年度より東京医科歯科大学医学部附属病院も対象病院とし、倫理委員会の承諾後、10月より調査を開始した。その後半年の期間で対象者25名の同意が得られ、3か月後の調査は11名、6か月後の調査は4名から回収されている。東京医科歯科大学医学部附属病院では入院中の説明時に入院時の調査票のみならず、3か月後、6か月後の調査票、後納郵便にて返信するよう説明している。入院からおおよそ3か月後及び6か月後にリマインダの電話を行っているが、連絡がつかない場合や、回答するという返事があっても回答されない場合がある。 昭和大学病院では、医師、外来師長が協力し、現在合計51名の同意が得られ、3か月後の調査は16名、6か月後は7名から回収されている。3ヵ月後の調査は3か月後の外来受診時に外来時に、6か月後は6か月後の外来受診に合わせて回答してもらっているが、回収ボックスに入っていない場合が少なからずある。 米国では10名の同意が得られ、退院後の調査は3か月後が回収率100%、6か月後は80%である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1年間の調査において、日米各130名、合計260名の調査を行うという目標であったが、日本76名、米国で10名合計86名の同意が得られているのみであり、予定より大幅に遅れている。3か月後の調査は日本で27名、6か月後は11名のみである。 米国では入院期間が非常に短いため、対象者の同意を得るのが困難な状況がある。
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今後の研究の推進方策 |
退院後の回収率が低いことに対し、東京医科歯科大学医学部附属病院では説明時に3か月、6か月後の調査票をあらかじめ渡すのではなく、各時期に郵送することに変更予定である。 昭和大学病院では、リマインダの連絡を行う、ポスターを貼る、外来時に外来師長が呼びかけるために、受診日を予め一覧表に書き込み渡す、アンケートの持参を忘れた場合に向けて、予備のアンケートを外来に置き、待ち時間に記載してもらうようにするなど回収率向上のための対策を計画した。 米国では、対象患者がカテーテル検査の麻酔から覚醒後は速やかに退院になるので、カテーテル実施前に同意が取れるよう臨床看護師と引き続き連携ととって実施していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度米国の共同研究病院を視察予定であったが、共同研究者が産休・育休をとっていたため、訪問ができなかったため、渡米費を使用しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
東京医科歯科大学医学部附属病院において、3か月後、6か月後の調査票をその都度郵送することとし、郵送代に使用する。
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