研究課題/領域番号 |
15K11613
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研究機関 | 聖マリア学院大学 |
研究代表者 |
中尾 友美 聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (90609661)
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研究分担者 |
清水 安子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252705)
松尾 ミヨ子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (10199763)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 有職者 / タイムマネジメント |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「タイムマネジメントスキルを活用した有職2型糖尿病患者への教育プログラム」を開発した後、その効果を検証することである。平成27年度は、文献レビューにより、タイムマネジメントの概念および教育手法について整理することであった。 まず、有職糖尿病患者の教育およびタイムマネジメントに関する文献検討を実施し、患者教育に必要な要素を抽出した。その内容は、「セルフケアの時間確保と療養行動のタイミング」「自分の時間をコントロールしているという感覚」「価値観に合った目標設定と行動」など、6つの要素であった。 次に、その抽出した要素をもとに、糖尿病患者のタイムマネジメントスケールを作成した。スケールは、質問に対し「全くそう思わない」から「とてもそう思う」というものに0~5点の範囲で回答する形式としたが、得点を計算するだけではなく、各項目に回答をしながら生活を振り返り、今後の行動を検討していくものとした。そのスケール自体が介入の主軸となっている。したがって、作成したスケールを活用した教育方法を検討し、介入研究計画を立案した。また、作成した患者教育方法について、糖尿病を専門にしている慢性疾患看護専門看護師や、糖尿病看護認定看護師より意見をもらい、計画を洗練させた。 平成28年度は、約5例の患者に対し、パイロットスタディーを実施し、計画したタイムマネジメントの視点を取り入れた教育方法の活用性を検討し、。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の計画であった、患者教育方法の検討まで実施しているため。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、作成した患者教育を実施し、活用性を検討した後、さらに教育方法を洗練させ介入研究を実施する。 対照のある非盲検ランダム化試験とする。有職2 型糖尿病患者のうち、研究の同意を得られた外来通院患者40名を、2群に分け、教育効果を確認する。効果の指標には、HbA1c、体重、脂質データなどに加え、仕事とセルフケアの両立に関する自作の質問紙、IDSCA(The Reliability andValidity of Instrument of Diabetes self-Care Agency 糖尿病セルフケア能力測定ツール2011 清水)によるセルフケア能力の測定を、ベースラインと介入終了後に調査する。また、患者の変化として、介入時の患者の発言や様子を記録し、その変化を質的に分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の物品購入予定が変更になった。
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次年度使用額の使用計画 |
H28年度に使用予定。
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