研究課題/領域番号 |
15K11613
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研究機関 | 千里金蘭大学 |
研究代表者 |
中尾 友美 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (90609661)
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研究分担者 |
清水 安子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50252705)
松尾 ミヨ子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (10199763) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 就労者 / タイムマネジメント / セルフケア |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,「タイムマネジメントスキルを活用した有職2型糖尿病患者への教育プログラム」を作成した後,その効果を検証することである. 文献レビューにより,タイムマネジメントの概念および教育手法について整理し,教育の主軸となる評価指標を作成した.作成した評価指標の信頼性と妥当性を確認するために,外来通院中の糖尿病患者を対象に,作成した評価指標について自記式質問票による調査を実施し,分析対象とした220名のデータについて探索的因子分析を行った.その結果,4つの因子からなる16項目の尺度が作成でき,Cronbach's α係数は,尺度全体および各下位尺度で0.7以上であった.また,確認的因子分析やセルフケア能力尺度(IDSCA)との相関から妥当性の確認ができた. 2018年度は,作成した評価指標を用い,生活時間のマネジメントの“仕事の調整”“時間のコントロール”“価値観に合った目標設定と行動”“生活リズムの調整”の4側面から個別面接を実施する層別無作為介入試験を実施した.介入効果は,HbA1c,BMI,及び,生活時間のマネジメント,セルフケア能力,睡眠,ストレスに関する尺度を用いて確認した.介入群14名,対照群15名を分析し, HbA1cとセルフケア能力が,ベースラインと介入後の差で,介入群が有意に改善していたが,BMI,睡眠,ストレスは,差はなかった. セルフケア能力や,HbA1cの改善がみられたことから,就労している糖尿病患者にとって生活時間のマネジメントの視点からの介入は有効であると考えられ,現場での活用を目指し実行可能性を高めるための検討が今後必要である.
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