COPD合併非小細胞肺がんで化学療法を受ける患者の治療開始前から6ヵ月後までのQOLについて調査した結果、非小細胞肺がん患者を対象とした先行研究に比べQOLは低い傾向にあった。息切れの程度の改善、治療の奏功は、非活動時間の短縮につながり、四肢筋肉量の増加に寄与しているものと推察された。一方で、治療開始前に比べて3ヵ月後、6ヵ月後にはサポート人数が減少する傾向にあり、治療を継続していくことは社会・家族面に影響を与えていることが推察された。COPD合併非小細胞肺がん患者に対しては、息切れ等の症状緩和が重要となるが、加えて、家族との関係や体重の維持といった側面への介入が重要と考えられた。
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