研究課題/領域番号 |
15K11655
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
川野 亜津子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550733)
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研究分担者 |
江守 陽子 岩手保健医療大学, 看護学部, 教授 (70114337)
村井 文江 常磐大学, 看護学部, 教授 (40229943)
山海 千保子 筑波大学, 附属病院, 副看護師長 (90438101)
小泉 仁子 筑波大学, 附属病院, 看護部長 (20292964)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 産後うつ / コルチゾール / カテコールアミン / EPDS / SOC |
研究実績の概要 |
本研究は,早期対応と介入をより必要としている母親を抽出するため,客観的指標と産後うつの関連を明らかにすることが目的である。産後1か月の女性81名を対象とし,ストレス対処能力(首尾一貫感覚:Sense of Coherence:SOC),産後の主観的睡眠状態(Pittsburgh Sleep Quality Index:PSQI),主観的ストレス指標(Edinburgh Postnatal Depression Scale:EPDS), 客観的指標として尿中ストレスバイオマーカーであるCatecholamine,Cortisolを測定し,関連を分析した。 その結果,産後1か月の母親の抑うつ傾向にはSOC,主観的睡眠状態,adrenalineが影響しており,SOCが高いと抑うつ傾向が低く,主観的睡眠状態が悪いと抑うつ傾向が高く,adrenalineが低いと抑うつ傾向が高いことが分かった。産後うつのバイオマーカーとしてadrenalineの有用可能性があること,さらに産後うつの要因としてSOCが最も強く影響することが明らかとなったことから,SOCが低い母親に対して早期に介入を行うことで,産後1か月の母親の抑うつ傾向を軽減することができる可能性が示唆された。
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