本研究は遠位-近位部温度勾配(DPG)の緩慢上昇を誘発することにより、乳児の睡眠‐覚醒リズム発達の促進を検証することが目的である。 DPG緩慢上昇の誘発方法は ①入浴後の靴下着用 ②入浴時間を消灯2時間前と3時間前を目安に調整 とした。結果、入浴後に靴下を着用し遠位部の保温を行った方が緩慢上昇率が高く、入浴から消灯までの時間短縮(90分)した場合は同様の傾向が認められた。この結果をもとに概日リズムが形成されていない乳児を対象に緩慢上昇の誘発を実施し、睡眠関連指標との関係を検討した。結果、1回の平均覚醒時間の短縮との関連が明らかになった。
|