研究課題/領域番号 |
15K11697
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
西方 真弓 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90405051)
|
研究分担者 |
宮坂 道夫 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30282619)
定方 美恵子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00179532)
有森 直子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90218975)
高桑 好一 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (80187939)
佐藤 達哉 立命館大学, 文学部, 教授 (90215806)
中島 孝 独立行政法人国立病院機構新潟病院(臨床研究部), 臨床研究部, 副院長 (00501404)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | MFICU / ハイリスク妊婦 / QOL評価 |
研究実績の概要 |
本研究は、母体・胎児集中治療室(maternal-fetal intensive care unit:MFICU)入院妊婦の当事者の視点で入院生活の質を評価すること並びに、母親役割獲得を困難にさせている影響要因を明らかにし、ハイリスク妊婦のための看護ケアモデルを看護学だけではない他領域の研究者も含めた学際的視点で創出することを目的としている。総合周産期医療センターの整備に伴い、MFICU入院妊婦は増加している現状において、ハイリスク妊婦の妊娠・出産・育児期の満足度を高める必要性があると考える。MFICU入院妊婦の生活の質を向上させるために、平成24~26年度までに行った研究から明らかとなったMFICU入院妊婦の問題点や課題をベースとしながら、本研究チームで看護ケアモデルを構築し、成果発表や看護職による評価を利用しながらケアモデルの改良や洗練を図っていく計画である。 平成27年度は、これまでに行ってきた調査内容を基に、研究チームでMFICU、ハイリスク妊婦における入院生活、母親役割獲得における問題点や課題について議論を行い、研究計画を再検討した。立案した研究計画を所属施設の倫理審査委員会に申請し、承認を得た。母体・胎児集中ケアための研修会(MFICUにおける困難事例の解決策を探る)、個人的QOL評価(対象者が自らの重要な生活領域を挙げて自己評価する個人的QOL評価法)に関するセミナーに参加し、情報収集の実施と本研究への示唆を得た。また、MFICUで実践されている入院生活の質と母親役割獲得に関するケア、MFICUにおける課題を明らかにするために、総合周産期母子医療センター施設2施設の見学とMFICUに勤務する助産師、産科医師にヒアリング実施し、現在、課題の抽出を行い28年度に発表を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
27年度後半に計画していた当事者であるMFICU入院妊婦への研究協力依頼、調査には現在、至ってはいない。研究チームで面接調査内容、分析方法について再考の必要性を認識したため検討する必要性が生じたため、倫理委員会への申請が遅れたためである。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年度はMFICU入院妊婦である当事者への面接調査・分析を実施し、研究代表者が中心となりながら、チームで分析を行っていく。研究協力者の確保と面接データの分析に力を入れ、学会及び学会誌掲載による結果の公表を行う。また、海外のハイリスク妊婦の入院生活に対するケアについて調査を行い、日本のハイリスク妊婦のケアにおける課題を明らかにする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
27年度後半に計画していた当事者であるMFICU入院妊婦への面接調査が実施に至らなかったため、面接協力者への謝礼やテープ起こしに関する人件費を使用しなかったため繰り越しとなった。また、予定していたデータ分析用コンピューターの購入も面接調査の遅れから購入に至らなかったため、繰り越しとなった。
|
次年度使用額の使用計画 |
当事者であるMFICU妊婦への調査実施経費は、28年度に持ち越して実施する計画である。 合わせてデータ分析用のコンピュターの購入にかかわる費用も支出予定である。 また、計画通り、研究協力者確保のための通信費と研究調査費、研究補助者への謝金、テープ起こし謝金、研究の打ち合わせや結果の公表、海外視察に係る旅費と論文校閲料などを支出予定としている。
|