研究課題
信州大学医学部附属病院で出生した新生児に対し、母乳哺乳開始前および哺乳時にパルスオキシメーター(コヴィディエンジャパン製ネルコアN-560)を装着し,児の心拍数およびSpO2値を哺乳終了まで測定を行い、さらに前頭葉の脳酸素代謝測定(酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、総ヘモグロビンの組織濃度)について近赤外線分光装置(浜松ホトニクス製NIRO200-NX)を使用して測定するため,18~22歳の健常成人ボランティアに対して予備実験を行った。パルスオキシメーターのプローブを左手人差し指の指先に装着し、近赤外線分光装置のセンサーを前額部に装着した。NIRO200-NXは1秒毎にモニタリングが可能であり,実験で得られたデータはパソコン上でパルスオキシメーターによるデータと継時的に一致させ,解析した。センサーの装着部位での両面テープでの皮膚損傷の有無の確認、データを適切に素早く測定するための手技の確立、哺乳瓶を使用した健常成人でのデータの測定、測定時の体位の影響等の基礎データを集めた。両面テープは粘着力を弱めた上で使用する必要があること、近赤外線分光装置での測定時は体位の影響をある程度受けるため、哺乳時の姿勢を一定にさせる必要があること等が明らかになった。これらの予備実験に加えて新生児でのデータ収集に必要なご家族への協力依頼文書の作成や実際の信州大学医学部附属病院の病棟でのシミュレーション等を行った。来年度以降本格的にデータ収集行う予定である。
2: おおむね順調に進展している
NIRO200-NX、パルスオキシメーター、ベッドサイドモニター等の機器の扱いとその装着方法等についての手技についての確認も済み、研究が計画通り進んでいる。
信州大学医学部附属病院で出生した妊娠週数37~41週,出生時体重2,500 g以上,日齢3~6の新生児に対し、母乳哺乳開始前および哺乳時にパルスオキシメーターを左の足底に装着し,児の心拍数およびSpO2値を哺乳終了まで測定する。また近赤外線分光装置(NIRO200-NX)を使用し,哺乳時の前頭葉の脳酸素代謝測定(酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、総ヘモグロビンの組織濃度)を測定しデータを収集する。
NIRO200-NXについて平成28年度に解析ソフトの変更、センサー等の変更に伴う測定機器の整備が必要となる見込みがあるため科研費の繰り越しを行った。
NIRO200-NXについて平成28年度に新たな解析ソフト、センサー等の購入を平成28年度請求額と合わせて行う。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)
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