• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

認知行動療法に基づく周産期喪失の看護者教育プログラム:ランダム化比較試験

研究課題

研究課題/領域番号 15K11730
研究機関聖路加国際大学

研究代表者

岡田 明子 (蛭田明子)  聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (80584440)

研究分担者 堀内 成子  聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70157056)
片岡 弥恵子  聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70297068)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード認知行動理論 / 周産期喪失 / コミュニケーション / 教育プログラム / ランダム化比較試験 / 両親中心のケア
研究実績の概要

平成28年度は、プログラムの内容、実施方法、測定用具を確定し、平成29年度でプログラムを実施する準備を終えた。
この過程の中でプログラムの大きな変更の一つは、ロールプレイの方法を変えたことである。初回のパイロット版では、6-8名のグループの中で一人が看護者、一人が患者役を演じ、その他がオブザーバー役であったが、「評価されているようだ」といった“抵抗感”が課題であった。27年度には二人一組で演じあう方法に変えてみたが、“抵抗感”は軽減するが、グループダイナミクスに欠ける欠点もみられた。そこで、6-8名のグループ形式に戻し、看護者役は随時タイムをとり、対応をメンバーに相談できる方法に変えて、ロールプレイのβテストを今年度実施した。
βテストの参加者は13名であった。参加者の評価は、5段階評価で「進め方」が4.6、「人数の適切さ」4.5、「時間配分」4.6、「新たな気づき・発見」4.8であった。ロールプレイに関する満足度は83.5/100点であった。ロールプレイ中にタイムをとり、ディスカッションしながらプレイを進めることについては、ほぼ全員が「気持ちが楽だ」、「思考が整理できる」、「途中で修正できる」と肯定的な意見であった。また、新しい方法では1つの場面を展開するのに時間がかかり、看護者役を取ることができる人数に限界がある。この点に関して、「できれば看護者役はやってみたい」、「患者役もやってみたい」、「ディスカッションに参加するだけでも学びになる」等様々な意見があった。
βテストの結果を受けて、ロールプレイにかける時間を多くすること、また、海外の研究者との交流から、マインドフルネスをプログラムの中に新しく組み込むことを検討し、当初1日の予定であったプログラムを2日間に変更とした。これにより、時間の制約のために作成予定であったe-learningは作成しないこととなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

最終アウトカムの測定方法の検討に時間を要し、平成28年度中に研究倫理審査委員会に提出することができなかった。そのため、リクルート開始が5月以降となる。ランダム化比較試験で実施するため、リクルートには時間がかかることが予測される。しかし、倫理審査により承諾となれば、すぐに実施可能な準備はできている。

今後の研究の推進方策

4月に研究倫理審査委員には計画書を提出している。承諾後、すぐにリクルートを開始し、8月に集中的にプログラムを実施する予定である。
8月中でリクルートが完了しない場合、10月までリクルートの延長を検討する。

次年度使用額が生じた理由

e-learningの作成計画を変更したため、作成にかかる委託費が発生しなかった。また、28年度にリクルートやプログラムの実施を予定していたが、倫理審査提出が遅れ、29年度になったため。

次年度使用額の使用計画

プログラムのリクルート、研究参加者への謝金、プログラム運営費用で大半を使用する。アメリカ在住の協力者はプログラムの際にスカイプ講義となることもあるため、周辺機器をそろえる。また、データ管理のためのPC等を購入する。英語論文の校閲費等にも使用の予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 語ることでもたらされることー周産期喪失後のグリーフ・カウンセリングー2017

    • 著者名/発表者名
      石井慶子、堀内成子、堀内ギルバート祥子、蛭田明子
    • 雑誌名

      聖路加国際大学紀要

      巻: 3 ページ: 84-89

  • [雑誌論文] 周産期喪失のケアに従事する看護者を対象とした認知行動理論に基づくコミュニケーションスキルプログラムの開発と評価2016

    • 著者名/発表者名
      蛭田明子、堀内成子、石井慶子、堀内ギルバート祥子
    • 雑誌名

      日本助産学会誌

      巻: 30巻1号 ページ: 4-16

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 周産期に子どもを亡くした両親が医療者に望む支援:改善に向けての問題提起2017

    • 著者名/発表者名
      蛭田明子、石井慶子、堀内成子
    • 学会等名
      聖ルカ・アカデミア
    • 発表場所
      東京都中央区 聖路加国際大学
    • 年月日
      2017-01-28 – 2017-01-28

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi