研究課題/領域番号 |
15K11739
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
岡田 公江 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (00437443)
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研究分担者 |
西村 明子 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (20324783)
辻野 健 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (90283887)
片田 千尋 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (10708556)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 家庭血圧測定 / 睡眠の質 / 睡眠健康教育 / 妊娠高血圧症候群 |
研究実績の概要 |
本研究は、正常な妊娠経過をたどる初妊婦を対象に妊娠中期に睡眠に関する健康教育を実施し、妊娠末期の血圧に与える効果の検証を行い、妊娠高血圧症候群の予防に向けた睡眠健康教育を検討することを目的とした研究である。研究計画では、平成27年度後半より、調査および介入を実施する予定であった。しかし、本研究の基盤となる研究が調査対象数の関係で平成28年8月まで延長となった。本研究の基盤となる研究とは、妊娠初期の睡眠の質と妊娠期間中の血圧との関連性を明らかにするものであり、この基盤となる研究の結果が、妊娠期の睡眠教育の必要性を示すものである。そのため、基盤となる研究の終了後 平成28年12月より本研究である調査および介入研究のリクルートをスタートした。現在の研究対象者数は、67名である。(リクルートは73名、うち6名が中断:中断した内訳(調査参加の辞退3名、他施設への転院3名)。 研究内容は、妊娠初期にリクルートを行い、睡眠に関する質問紙調査と家庭血圧測定法による血圧の測定を妊娠初期、妊娠中期、妊娠末期に実施し、妊娠中期には睡眠に関する生活習慣の保健指導を実施している。この睡眠に関する保健指導は、日本看護協会「睡眠に関する地域保健活動実践ガイドブック」と厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」をもとに、妊婦の日常生活に取り入れやすい生活習慣をパンフレットと口頭で説明するものである。今後、平成29年12月まで妊娠初期で受診した方を対象に研究協力のお願いを行い、平成30年8月頃に出産する方までを対象に縦断調査を行う予定である。現在妊娠初期まで調査が終了しているのは、49名、妊娠中期まで終了しているのは13名である。妊娠中期まで終了した13名は、睡眠教育の実施も終了している。13名のうち9名の妊婦は、睡眠教育で得られた生活改善項目の一部を生活に取り入れ、実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究計画書は、平成27年度後半から平成29年度前半までの期間で妊娠期の血圧と睡眠の調査と睡眠教育の介入研究を行う予定であった。しかし、本研究の基盤となる妊娠初期の睡眠の質と妊娠期の血圧との関連性を明らかにする研究の研究対象者数が予定より少なかったため、基盤となる研究を平成28年度8月まで延長した。そのため、本研究の調査および介入研究の開始が、平成28年12月となり、予定より約1年遅い開始となった。本研究の開始は遅れたが、開始後約5ヶ月が経過した現在、67名の研究対象者が確保できており、研究対象者の確保は順調に進んでいる。本研究で当初の計画通りに進まない場合の対応として、他施設での調査も開始すると記載している。しかし今回研究の開始が遅れた理由は、基盤となる研究が延長したことによることであり、また研究協力施設における初妊婦の受診者数が昨年度より増加していることから、他施設での調査の対応は不要であり、今後も計画書で挙げた施設で調査・介入の実施をおこなう予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の開始は遅れており、研究対象者へのリクルートは、平成29年12月までを予定している。調査および介入研究の研究対象者は、血圧および睡眠を調査するため、季節による睡眠と血圧への影響を最小限におさえる対策として、1年間のリクルートを行っている。本研究の調査は、出産までの縦断調査であり、平成29年12月にリクルートした妊婦の出産予定は、平成30年7月頃と予定している。 調査および介入研究実施期間は変更となっているが、研究の調査および介入内容についての変更・修正課題はなく、当初の計画どおりに実施していく予定である。しかし、現時点で今後の妊婦の数を正確に予測することは、難しく、研究の実施途中で、研究対象者の人数の確保が必要な事態が生じた場合は、他施設での調査・介入の実施を行うなどの対応を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に使用予定であった、研究分担者の予算の執行が行えていない。理由として、調査および介入研究は、平成28年12月から開始しており、当該年度内に研究分担者の予算を執行する機会がなかったため、次年度に繰越となった。
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次年度使用額の使用計画 |
本研究に関する世界での研究状況の情報収集のため、平成29年6月に開催される助産師の国際学会へ研究分担者と出席するため、渡航費として使用する予定である。
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