研究課題/領域番号 |
15K11742
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研究機関 | 福岡看護大学 |
研究代表者 |
飯野 英親 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (20284276)
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研究分担者 |
中村 加奈子 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (90584516)
青野 広子 福岡看護大学, 看護学部, 助教 (50733870)
林下 里見 福岡看護大学, 看護学部, 助手 (20807078)
原山 裕子 西南女学院大学, 保健福祉学部, 助教 (50593571) [辞退]
小野 淳二 宇部フロンティア大学, 人間健康学部, 助教 (20596704) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | プラダーウィリ症候群 / トランジション / 看護ケア / 遺伝看護 |
研究実績の概要 |
稀な染色体異常であるプラダーウィリー症候群(PWS)をもつ子どものトランジション(移行)に注目し,PWSの養育者ニーズに基づくトランジション内容を明らかにすることを目的とした。 結果として、以下の成果が得られた。1)RSGプログラムの翻訳版の作成:英国National Health Serviceの主導で作成され、慢性疾患の子どもを養育する養育者に、成人医療や移行プロセスについて考え始めてもらうためにデザインされた、Ready Steady Go + Hello Programを、バックトランスレーションで完全翻訳した。2)PWS養育者へのインタビュー結果に基づくケアニーズ:PWS児の養育者でインタビューの対象者となったひとの概要は、性別は、父親2人,母親5人、養育者の平均年齢:55±5.5歳だった。就業中の人は5人,専業主婦が2人。離婚歴は2/7人(28.6%)に認めた。祖父母と同居している人が4/7人(57.1%)であり、住居エリアは、北九州市3人,福岡市2人,その他2人であった。 成人診療科への定期受診頻度の最短間隔は2週間に1度で、最長は3か月に1度の頻度だった。成人診療科への受診を考え始めた時期・契機については多様な回答だったが、GH治療が実施できなかったことや、糖尿病の症状の悪化、睡眠時無呼吸症候群の症状の出現など成人期疾患の症状の出現や増悪が契機となっていた人が約70%を占めた。成人診療科へ移行する前に、小児期に受けておきたかった説明内容は、小児期のGH補充療法の効能・副作用についてが、3/7人(43%)を占め、小児期のGH補充療法へのインフォームドコンセントを求めるニーズが非常に高かった。一方で、反社会的行動(盗み,暴力など)への対応といった、精神診療に関するニーズも認めた。 ケアプログラムとして、口腔ケアトランジションについて誌上発表した。
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