研究課題/領域番号 |
15K11747
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
鈴木 圭子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10341736)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 高齢者 / 生活機能 / 高齢者看護 |
研究実績の概要 |
1.高齢期の社会的孤立は生活機能低下につながりやすいことが指摘されているが、性別の特徴を分析した報告は限定されている。地域在住の高齢者において、社会的孤立傾向にある場合の生活背景を性別に分析した。多変量解析の結果、男性では、地域の一員という実感がない、概して地域の人は信頼できない、ADLが低いこと、女性では、地域活動をほとんどしない、1年以内に楽しみがない、ADLが低いことが、社会的孤立に有意に関連していた。年齢、同居者の有無、婚姻状況、教育歴は、今回の分析では有意な関連はなかった。社会的孤立傾向にある者は複数の生活上の課題を抱えていることが指摘されており、本結果から、ADLが低いことに加え、男性では地域での所属感・信頼感の少なさ、女性では地域活動・楽しみの少なさが社会的孤立傾向にある場合の生活背景として示された。 2.介護老人保健施設入所利用の要介護高齢者39名より研究参加の同意と協力を得て、体動センサーによる活動量と睡眠効率を測定し、結果を分析した。活動量が多い者の特徴として、要介護度が低い、起床時刻が早い、活動時間が長い、歯科指導を受けたことを実践していることが挙げられた。睡眠効率の良い者は、生きがい感が高い傾向にあった。活動量・睡眠効率共に、年齢、認知機能との関連は今回の分析では有意ではなかった。要介護1以上のデイケア利用者を対象とした質問紙調査結果では、口腔ケア実施状況の良好な者に生活リズム得点が高い傾向にあった。口腔ケアは生活リズムや活動量増加に関与するか、さらに検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ測定結果の分析を行い、対象者への結果還元を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
地域高齢者を対象とした追加の調査を行うと共に、研究成果の発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
地域在住の高齢者を対象とした追加調査を30年度に実施することとしたため。 調査実施と研究成果の発表費用に使用予定である。
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