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2015 年度 実施状況報告書

特別養護老人ホームにおける感染リスクマネジメント教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K11769
研究機関大阪府立大学

研究代表者

松田 千登勢  大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (70285328)

研究分担者 江口 恭子  大阪府立大学, 看護学部, 講師 (10582299)
佐藤 淑子  大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (40249090)
長畑 多代  大阪府立大学, 看護学部, 教授 (60285327)
山地 佳代  大阪府立大学, 看護学部, 助教 (80285345)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード特別養護老人ホーム / 感染症 / 教育プログラム
研究実績の概要

平成26年度に実施した「特別養護老人ホームで看護師が実践する感染管理指標案」の妥当性を問う調査の結果を基に、教育プログラムで活用する指標を作成した。それは、それぞれの項目に対して、特別養護路偉人ホームの看護職が実践する感染管理の内容として、「適切である」「ほぼ適切である」「あまり適切でない」「適切でない」の4段階から該当するものを選択してもらい、「適切である」「ほぼ適切である」を選択したものの割合を計算し、0.8以上を妥当性ありとした。その結果を基に0.8以下の項目を削除し、項目の表現に対する意見を参考に修正した。
28年度に実施するための教育プログラムのために、特別養護老人ホームの看護師に教育プログラムに対するニーズについてグループインタビューを行った。それを参考に、講義形式と3回にわたるグループワークおよび自施設での検討を繰り返すプログラムを考案した。その内容として、講義では「スタンダードプリコーションについて」「高齢者施設における具体的な対策」「高齢者施設の感染管理のシステム作りについて」である。グループワークの第1回は自施設の感染管理の状況をグループメンバーで共有を図る。それらに内容をを各研究協力者が施設に持ち帰り、自施設の感染管理の課題を見出してもらう。第2回目は見出した課題を発表し、課題への対策の糸口を見出すグループワークを実施する。研修後、それらの結果をもとに自施設で、課題に対する対応を計画し、実施してもらう。第3回目は課題に対する対応の実施結果を発表してもらい、グループワークにより評価を行うというものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目は①特養の看護師の感染管理に対する教育に対するニーズの把握、②上記の調査結果と既存の調査で得た課題の内容、感染リスクマネジメント指標を活用した感染リスクマネジメント教育プログラムの試案の作成を計画にあげていた。①の教育プログラムのニーズ調査に対して、全国的な調査に変えて、看護師6名に対するグループインタビューによりニーズを把握した。②に対しては共同研究者と3回にわたる会議を開催し、具体的な教育プログラムを考案できた。

今後の研究の推進方策

<平成28年度:特別養護老人ホームおける感染リスクマネジメント教育プログラムの実施と評価>
近畿圏内の約500施設の感染管理に携わる看護師に、感染リスクマネジメント教育プログラムの案内を送付し、研究協力者を募る。実施場所は交通に利便のある場所とし、講義は9月の土曜日に実施する。その後のグループワークの研究協力者は、第1回の講義の際に研究の趣旨を説明し参加の意思を伝える用紙を渡し、後日郵送してもらう。返信のあったものを研究協力者とし、10月、11月、2017年5月の3回にわたって実施する予定である。講義、グループワークの終了時に独自で作成したアンケート調査を実施する。その内容は、講義に対する意見と、感染管理に対する知識、感染管理の意欲、施設での取り組みの変化を評価するものである。その結果は、統計ソフトSPSSを用いて集計、解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

計画では特別養護老人ホームの看護師の感染管理に対する教育について、ニーズの把握をするために郵送法によるアンケート調査を近畿圏内の500施設に行う予定であった。しかし、教育プログラムに対するニーズをより具体的に把握するために、アンケート調査をグループインタビューに変更したことにより、予算の残金が生じた。

次年度使用額の使用計画

残金236,638円は今後の教育プログラム実施で使用する。考案した教育プログラムは当初の考案したものよりも開催回数が多くなり、講師も感染専門看護師に依頼するなど充実させることで使用する。

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公開日: 2017-01-06  

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