統合失調症者のリアリティモニタリングの特徴を量的、質的に明らかにした。量的研究では、メタ記憶とメタ認知との関連をみたところ、自己の記憶には不安を抱えながらも、「自己確信」が高くメタ認知が形成されにくい状態であることが明らかになった。質的研究では、自己主体感の異常などが認められる一方で、不安と自信のバランスが悪く、主観に偏ったモニタリング傾向や自分自身への関心が低いことが認められた。 これらの特徴を踏まえ、入院中の統合失調症者にリアリティモニタリングのエラーを認知し、そのエラーに対するリアリティモニタリングの変容を促す看護介入を行ったところ、疾患の影響を受けた体験であると認識することができた。
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