研究課題/領域番号 |
15K11797
|
研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
鳥田 美紀代 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (50325776)
|
研究分担者 |
杉本 知子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00314922)
河井 伸子 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (50342233)
谷本 真理子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (70279834)
遠藤 和子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (80307652)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 介護老人保健施設 / 在宅移行支援 / 在宅強化型 |
研究実績の概要 |
今年度は、これまでに実施した文献調査,インタビュー調査等の研究成果を用いて,全国の介護老人保健施設を対象に質問紙調査を行った。この調査では,在宅療養支援に関する「加算をとっている施設(加算あり群)」と「加算をとっていない施設(加算なし群)」を比較し,加算をとっている施設の特徴を解明することを目的とした。なお,「加算あり」施設の選定は,在宅強化型老健の算定基準を満たしている施設,および在宅復帰・在宅療養支援機能加算を算定している施設の条件により行った。 全国の介護老人保健施設の中から,前述した加算をとっている施設ととっていない施設を各1000施設サンプリングし計2000施設を対象に郵送調査を実施した。調査の回答は施設の属性に関する項目を事務担当者に,施設のケア実践の状況に関する項目を看護管理者にそれぞれ依頼した。分析は,対象施設の属性については、質問項目ごとに回答数の割合を算出し,ケア実践の状況については、「まったく当てはまらない」を1点、「とてもよく当てはまる」を5点として得点化し、「加算あり」、「加算なし」の施設群でその平均点をt検定で比較した。 その結果,204施設から回答が得られた(回収率10.2%)。対象施設の平均入所期間は419.8日,平均在宅復帰率は39.1%,在宅移行に関する施設内研修があるものは26.4%だった。在宅移行支援に関する加算の有無とケア実践状況との関連では,退所後の介護必要度の確認、退所後に必要な医学的管理の確認、入所者本人の意向の確認,本人へのケアプランの方針や内容の説明,入所中のケアを在宅ケアに取り入れられるような支援,在宅でのケアを入所中のケアに取り入れられるような支援,高齢者の意向の家族への伝達,今後の療養生活の方向性の検討に関する会議への本人参加等の項目が加算ありの施設において得点が有意に高かった。
|