研究課題/領域番号 |
15K11804
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
片倉 直子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60400818)
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研究分担者 |
松澤 和正 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (00383092)
井上 洋士 放送大学, 教養学部, 客員教授 (60375623)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 精神科訪問看護 / 統合失調症 / 認知機能障害 / MoCA-J / SCSQ |
研究実績の概要 |
平成29年度は、ブラッシュアップ研修を実施し、研修後質問紙調査を行い、その有用性と改善点について検討した。 1.ブラッシュアップ研修を、精神疾患をもつ利用者へ訪問看護を提供したことのある看護師11人、作業療法士1人へ実施した。研修の目的は、1)統合失調症の認知機能状態(障害)について理解を深める、2)認知機能障害が、日常生活に与えている影響について理解を深める、3)認知機能障害をアセスメントする検査方法を紹介する、4)アセスメントの活用可能性を検討する、の4点とした。内容は、統合失調症の認知機能障害の種類と特徴、認知機能を測定する検査の紹介(Japanese Version of The MONTREAL COGNITIVE ASSESSMENT:MoCA-J、心の状態推論質問紙:SCSQ)、事例とアセスメント結果の関係、等である。研修時間は2時間半であった。 2.質問紙における研修前の期待は、「とても期待していた」6人(50.0%)「少し期待していた」6人(50.0%)、研修後の満足度は「とても満足している」7人(58.3%)「少し満足している」5人(41.7%)、研修の参考の度合いは「とても参考になった」6人(50.0%)「少し参考になった」5人(41.7%)「無回答」1人(8.3%)であった。認知機能障害に関する研修内容は、「とても参考になった」8人(66.7%)「少し参考になった」4人(33.3%)であったが、検査の活用可能性に関して「とてもそう思う」4人(33.3%)「少しそう思う」7人(58.3%)「無回答」1人(8.3%)であった。自由記載では、認知機能障害と利用者の言動や症状との関係を理解できたことや、検査方法に対する肯定的な意見がある一方、検査をするタイミングや限られた時間の中で検査時間を捻出すること、検査結果にもとづく介入方法の開発への期待も述べられていた。
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