研究課題/領域番号 |
15K11836
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研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 |
研究代表者 |
真崎 直子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (40548369)
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研究分担者 |
竹島 正 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神保健計画研究部, 客員研究員 (20300957)
松原 みゆき 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 准教授 (20412356)
三徳 和子 人間環境大学, 看護学部, 特任教授 (60351954)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 都市型準限界集落 / セルフケア / ソーシャルキャピタル / プログラム開発 / 評価 |
研究実績の概要 |
高齢化が進む今日、「健康寿命の延伸」への期待が高まっている。「健康づくり」に関心が高い者は多いものの、健康づくりのバランスは多様であり、自らの健康度がどの程度であるかを容易に測ることや他者と比較することが困難である。これまで研究者は、都市型準限界集落の現状を把握、分析し、大学生等若者との交流を含めた住民参加型の地域づくりを目指して取り組んできた。その中で自助・互助・共助の地域づくりが急務であることが明らかになった。健康づくりに関するセルフケアを高めるために、健康管理、身体的健康度、食生活と運動習慣、嗜好品、心の健康度、社会的活動の6分類28項目からなる「健康づくりチェック表」(試行版)を作成した。さらに、地域の絆を強めるソーシャルキャピタルの醸成を推進する評価指標を作成するために、地区民生委員児童委員のフォーカスグループインタビュー(以下、FGIという)を行った。そこでは、地域のキーパーソンである民生委員児童委員を具体的でタイムリーにバックアップできる体制づくりが急務であることが明らかとなった。 さらに、行政保健師へのFGIでは、都市型準限界集落のソーシャルキャピタルの評価指標として、【地域リーダーの存在】【世代を超えた交流の場】【SOSサインを出せない人に関わる仕組み】【共助・互助の学ぶ場】【安心できるサポート体制】【専門関係機関との連携・協働】が明らかになった。 そこで本研究では、研究1にて、高齢者サロン等において健康づくりに関するプログラムを開発し、地域のソーシャルキャピタル及び住民の健康づくりに関するセルフケア能力を評価指標により評価のしくみを整備し、その推進要因を明らかにすることを目的とする。研究2にて、地域全体のセルフケアとソーシャルキャピタルの現状についてA地域全住民調査を実施し、検討を行っている。これらにより、都市型準限界集落の地域づくりの示唆を得る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では介入時期を平成28年度中に実施する計画としていたが、平成28年度から29年度にかけて実施しているため。
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今後の研究の推進方策 |
実施時期はやや遅れていたが、平成29年度で実施・介入・評価を継続できている。今後はプログラムの洗練化と介入群と対照群について、介入前後の比較を実施する予定である。セルフケア評価指標はすでに出来上がっているが、ソーシャルキャピタル評価指標については、地区住民を対象に全数調査を実施し、ソーシャルキャピタル評価の信頼性・妥当性を検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
介入等実施・評価がやや遅れたため、それに伴う実施のための旅費・人件費・物品費等の支出が遅れているため。
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次年度使用額の使用計画 |
介入調査実施のための出張旅費・専門員雇用のための人件費・物品購入を行う予定である。
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