研究課題/領域番号 |
15K11845
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
飯野 理恵 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40513958)
|
研究分担者 |
石丸 美奈 (坪内美奈) 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (70326114)
時田 礼子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (70554608) [辞退]
宮崎 美砂子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80239392)
鈴木 悟子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (10780512)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 保健師活動 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、保健師と住民との共働により生活習慣病予防に取り組むための支援指針を作成することである。本研究における支援指針とは、保健師が支援するための大事にしていること、重視していることと定義し、支援方法を導き出すために活用できるものである。 昨年度、生活習慣病予防の取組みの評価として、「成果評価:生活習慣病予防に住民が主体的に取り組んでいる状態」「過程評価:住民の主体的な生活習慣病予防活動を促進させる支援の状態」「影響評価:保健師と住民の相互作用の状態」の3つの視点で捉えられることが明らかになった。今年度は、この3つの評価視点に対して、保健師や住民がどのように意識・認識しているのかについて文献検討や生活習慣病予防活動に参加し保健師や住民の様子を観察したり、インタビューを実施した。その結果、成果評価においては、集団では主体的に取り組んでいる様子があるが、個々人では、主体的である人もいれば、そうでない人もいることが明らかになった。また、過程評価では、保健師と住民では、支援内容の認識に差があった。影響評価では、長い経過のある活動においてみられていた。評価としては、やはり集団と個人の視点をもちつつ、保健師側の評価と住民側の評価をする必要があると考えた。また、活動の経過によって、評価状況も変化することが予測されると考えられた。今後は、評価指標を普遍化できるようにインタビュー等の事例を追加させるとともに、それを踏まえた支援指針を作成したいと考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「保健師と住民との共働による生活習慣病予防活動」の取り組み事例が見つからず、事例選定条件を作成することに時間がかかってしまった。生活習慣病予防を担当している保健師の異動や住民の交替等により、活動は継続していたとしても、インタビュー等が難しいと断られることもあったため、研究対象となる事例選定の見直しが必要となった。 また、支援指針のもととなる評価に対して、昨年度より生活習慣病予防活動の取組成果としての評価を再検討しているため、計画全体が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
修正した研究対象事例を、研究者のネットワークや文献を使ってみつけて、調査を実施する。調査結果をふまえて、研究者会議を定期的に開催しながら、研究をすすめたいと考えている。評価指標と支援指針を作成する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
昨年度、研究計画で、研究の根幹に関わる大事な部分について見直し修正を行った。その影響もあり、今年度も調査実施が遅れ、さらに論文公表等もできなかった。次年度は、今年度の内容をまとめて、積極的に公表すると同時に、専門家会議等を開催し、評価指標及び支援指針について精錬させていく。具体的な使用計画としては、主には、インタビューに関する費用(旅費及びテープ起こし費)、研究成果公表の関わる費用(交通費及び論文投稿費)、専門家会議開催に関する費用(謝金及び交通費・会場費)である。
|