最終年度となる平成30年度は、本研究目的である「ストレングスに焦点をあてた生活習慣病予防保健指導プログラム」で用いるストレングスアセスメントシートの作成と評価を行った。 前年度までは、生活習慣病予防のための健診受診者の生活習慣及び主観的健康管理能力と本人のもつ力(ストレングス)との関連の明確化や、受診者と保健指導者側双方がストレングスに焦点をあて生活習慣の改善に活かせるような保健指導ツールとして「ストレングスアセスメントツール」の内容と活用方法についての検討を行った。その結果、健診受診者の生活習慣や主観的健康管理能力とストレングスとの間には正の相関関係が認められた。また、保健指導プログラムに用いるストレングスアセスメントシートについては、保健指導者への調査(グループインタビュー)から、ストレングスアセスメント項目の内容や項目数、アセスメントシート(案)のレイアウトや活用方法についての意見を得た。 平成30年度は、前年度までの結果をもとに、ストレングスアセスメント尺度(16項目版)の作成と特定保健指導へのモデル活用による評価を実施し、個別保健指導に用いるストレングスアセスメントシートを完成させた。また、保健指導者側が自己の保健指導をふり返る評価に用いるツールとして、ストレングスアセスメント項目(36項目版)を取り入れたストレングスアセスメントシートとマニュアル作成を行った。 さらに、生活習慣病は若い年代からの予防が重要となることから、看護大学生を対象とした追加調査を行い、生活習慣や主観的健康状態とストレングスに関する項目としてソーシャルサポート、看護教育へのモチベーションの実態とその関連を明らかにした。
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