研究課題/領域番号 |
15K11851
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
蒲原 真澄 宮崎大学, 医学部, 助教 (00468026)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 認知症 / 認知症サポーター / 地域 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
認知症サポーターは2017年度末で約900万人養成されている。その年齢構成は70代が最も多く、次いで10歳代、60歳代となっている。近年小中学生を対象とした認知症サポーター養成講座が増えてきている。高齢者のサポーターは豊かな知識と経験を活かし、地域のリーダーとして活躍が期待できる。小中学生は地域で認知症を見守る一員となり、継続的な活動が期待できる。しかし、認知症サポーターの活動は自主的であり、組織的な取り組みを行っているところは少ない。認知症対策は地域全体で取り組むべき課題であり、多くの認知症サポーターが養成されている中、継続的な活動を支援していくことは重要である。認知症サポーター養成講座を受講した者を対象に、養成講座終了後に社会貢献意識に対する意識や受講の動機、サポーター活動への意欲、役割意識、日頃からの地域や人とのつながりについて明らかにする。また、受講後3か月、6か月、1年後の追跡調査からサポーター活動の実態について検討し、社会貢献に対する意識や認知症に関する知識、経験を活かした認知症サポーターの継続的な活動の支援について検討することを目的に、調査票の作成、有識者都の検討を行った。 調査を実施する自治体の認知症サポーター養成講座はA町では、年間約200名の認知症サポーター養成を行っている。対象は、児童から高齢者までと幅広く、約半数は小学生の児童を対象に養成講座が実施されていることが明らかとなった。またB町もA町同様年間約200名の認知症サポーター養成を行っており、その約半数が児童であった。児童による認知症サポーターの活動の実態は、明らかになっていない。これらのことから、認知症サポーターの継続的な支援とともに、児童の認知症サポーターの活動の実態も調査する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画の際は、成人の認知症サポーター養成講座の受講者を対象に調査を行う予定であったが、各自治体tの実施状況から、認知症サポーター養成講座を受講した児童を対象とした活動の実態も明らかにしたいと考えたため、研究計画書の作成、調査票の作成等が生じたため。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、調査を実施する自治体との調査内容の検討を行い、質問紙調査の作成、倫理審査への申請を行い、調査するの実施する予定である。また、調査対象者を小中学生の児童生徒も検討したいと考えているため、関係機関との調整を行い、保護者等の同意を得て実施していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
理由:研究代表者の妊娠・出産に伴う療養休暇、産前産後休暇により研究活動を一時中断していたため。 使用計画:平成29年度8月より研究活動を再開し、質問紙調査実施のための準備や有識者からの助言を得て、実施している。今後は調査を実施する自治体も含めて調査内容等を検討していく予定である。質問紙調査に伴う物品費、調査内容検討のための打ち合わせや調査実施時の旅費、調査前後の資料等の整理にかかる人件費が生じる予定である。
|