研究課題/領域番号 |
15K11851
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
蒲原 真澄 宮崎大学, 医学部, 講師 (00468026)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 認知症 / 高齢者 / 地域 / 認知症サポーター |
研究実績の概要 |
認知症サポーター養成講座の研究を行うにあたって、認知症サポーター養成講座を開催できるよう宮崎県が実施したキャラバンメイト養成講座を受講した。受講した際、宮崎県内の市町村や地域包括支援センターに勤務する職員と情報交換を行い、行政の認知症への取り組みや、認知症サポーター養成講座の実施状況および認知症に関する相談内容について把握を行った。また、A町で開催された認知症サポーター養成講座にA町の地域包括支援センター職員とともに参加し、参加者の状況や、課題の現状を整理した。その際、受講者の住民から、認知症サポーター養成講座受講の動機や、日常生活にある認知症に関する思いについて確認を行った。 また、大学生189名を対象に認知症サポーター養成講座の状況と高齢者イメージとの関連について調査を行った。認知症サポーター養成講座の活動内容まで知っていた者は32名(19.6%)、受講経験がある者は、11名(6.7%)であった。受講者はすべて学校の授業において受講していた。受講したことがない者の理由で最も多かった回答は、認知症サポーター養成講座の存在を知らなかった98名(65.8%)で、次いで認知症サポーター養成講座の受講方法がわからなかった33名(22.1%)であった。大学生は認知症サポーター養成講座を大学が公開講座で開催を望んでいた。高齢者イメージとの関連においては、認知症サポーター養成講座への受講意思がある者は、ない者と比べて肯定的な高齢者イメージを持っていることが明らかとなった。この調査より、認知症サポーター養成講座の普及啓発の必要性や養成講座開催に向けた周知について課題があることが考えられた。 国際学会に参加し、国際的な高齢期の関する課題や認知症に関する研究の動向を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
認知症サポーター養成講座受講者に対する調査票の作成、倫理申請書の作成に着手しているが、調査票修正の作業、倫理申請書の修正作業が滞っている。理由は教育活動とのバランスが取れず、研究活動を行うことができなかったことから、大幅に調査実施が遅れている状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
現在作成している調査票の修正、倫理申請書の作成を行い、倫理申請書の提出を行っていく。また、質問紙調査実施予定である都農町や国富町と認知症サポーター養成講座の開催および調査実施に向けて、調整や質問紙内容の検討を行い調査を実施していく。調査終了後は、都農町、国富町の職員(主に保健師や看護師)と調査結果からの情報共有や検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
使用額が生じた理由は、認知症サポーター養成講座受講者に対する調査票の作成および倫理申請書の作成ができず、研究計画を遂行することができなかったためである。使用計画は、質問紙調査を実施、認知症サポーター養成講座開催に向けて調整を行っていくための旅費や会議費、謝金として使用していく。また、調査のための文具や必要に応じて統計分析ソフトなど物品費を使用していく。調査終了後は、専門職との検討会の開催を行っていく予定であるため、その際の旅費や専門職からの指導も計画しているため謝金として使用する。
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