研究課題/領域番号 |
15K11853
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
上田 泉 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (90431311)
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研究分担者 |
佐伯 和子 北海道大学, 医学部, 教授 (20264541)
横山 まどか 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (30737507)
河原田 まり子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (90374272)
岡田 尚美 日本医療大学, 保健医療学部, 講師 (00515786)
平野 美千代 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (50466447)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 子ども虐待 / 虐待予防 / 父親支援 / プログラム開発 / 妊娠期 |
研究実績の概要 |
本研究は、子ども虐待予防を重視した妊娠期に父親が必要なコンピテンシ-の包括的な枠組みを明らかにし、その育成のための父親への支援プログラムを開発することである。専門職、父親、母親を対象に量的及び質的アプローチの両面から調査・分析を行う。文献検討に基づき、妊娠期の父親に必要なコンピテンシーを明確にすることを目的とした。さらに先駆的地域の視察を加え、子ども虐待予防を重視した妊娠期に必要な父親のコンピテンシーの包括的な枠組みを明らかにする。今年度までにA県の10市町の自治体を対象にした熟練保健師、妊娠後期の母親、父親のインタビュー調査はすべて終了した。テープ起こし、逐語録を作成し分析を進めているところである。文献検討については医中誌を用いて過去10年間の文献を検索した。文献データベースを用いて、父親or夫&妊娠or出産or育児の用語で検索した。計208件の内、妊娠期の内容の記載あり37件であった。これらの中から特殊なケース16件を除外した。妊娠期の父親に必要なコンピテンシーは、父親に求められる知識と行動、親役割の認識、共感力、夫婦関係の醸成の4カテゴリーが抽出された。今回の結果である、共感力と夫婦関係は関連が深いと考える。妊娠期に、パートナーに対する共感、夫婦関係を強化する父親の能力を支援するプログラムの必要性が示唆された。最終年度は、全国の母子保健事業担当者へのアンケート調査と先駆的調査が未実施であるため、調査を進めて、妊娠期に必要な父親のコンピテンシーの確定と妊娠期に必要な父親支援プログラムを開発する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
業務上の都合により、研究計画書の倫理申請が遅れたことにより、インタビュー調査については熟練保健師、妊娠後期の母親、父親すべて終了することができたが、全国の調査の準備については、当初予定していた父親のコンピテンシーを見直しアンケート項目を再考しているため時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査までは順調に終了することができた。全国調査と国外の視察については内容の検討に時間を要したため、調整をスムーズに行い、定期的に研究班で会議をして調査を実施できるよう進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由)全国調査と国外の視察調査が終了していないため、印刷、発送に関わる費用、国外の旅費などの費用を繰り越すこととなった。 使用計画)次年度には、全国調査と国外の施設調査を実施する予定である。この調査以外のインタビュー調査は終了しているため、分析を継続し結果をまとめる。
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