研究課題/領域番号 |
15K11866
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
小野 若菜子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50550737)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 死別 / 死別サポート / 地域包括支援センター / 質問紙調査 |
研究実績の概要 |
【目的】地域包括支援センターに対して、質問紙調査を実施し、地域における死別サポートの現状と課題を探究することとした。 【方法】研究者が作成した質問紙を用いて、地域包括支援センターに対して、郵送による無記名自記式質問紙調査を実施した。送付先は、各都道府県ホームページに公表されている地域包括支援センター名簿の約半数、2501ヵ所であった(支所、分室を除く)。データ収集期間は、2017年10~11月であった。 【倫理的配慮】尚、本研究は、所属大学の研究倫理審査委員会の承認を得て実施した。 【結果】質問紙の有効回答は、740 (29.6%)であった。回答者の職種は、保健師・看護師295人(34.6%)、主任介護支援専門員280人(32.9%)、社会福祉士276人(32.4%)であった。地域包括支援センターでの勤続年数は平均5.5(SD=3.6)年であった。また、所属機関の職員数は平均6.4(SD=3.7)人で社会福祉士、主任介護支援専門員、保健師の順に多かった。地域包括支援センターにおいて市民から死別に関する相談を受けたことがあるかという問いに対して、「ある」が473(63.9%)と6割以上であった。その内、死別に関する相談は、「患者の生前に家族介護者から」が336(38.3%)と最も多く、以下「患者から」「患者の死後に家族介護者から」と続いた。相談内容は、「終末期の在宅療養支援体制」304(30.6%)が最も多く、以下「家族介護者の介護負担」「一人暮らしの人の在宅死」「死別後の遺族のこと」「終末期医療の意思決定」と続いた。「遺族へのグループ支援は実施していない」が9割であったが、「遺族会を開催している」「介護者の会に死別後も継続して参加できるようにしている」という回答もあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教育活動などが優先されるため、研究活動の進捗状況はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
質問紙調査の結果の分析を進め公表するよう努力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究活動の進捗の遅れがあったため。
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