研究課題/領域番号 |
15K11871
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
糸井 和佳 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (30453658)
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研究分担者 |
亀井 智子 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (80238443)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | システムづくり / 協働 / 多世代住民 / 認知症 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本における世代間交流を用いたコミュニティ・ビルディングの概念を明らかにしその評価法の確立とモデルとなる支援プログラムの開発を目的とするものである。 平成27年度は世代間交流を用いたコミュニティビルディングの概念の明確化のため、1990年代以降の世代間交流に関する国内外の文献を検討した。データベースは、海外文献はPubMed、CINHAL、SocIndex、国内文献は医学中央雑誌、CiNiiとした海外文献はintergenerational program、community development、community building、social capitalをキーワードとし、8本の文献が抽出された。国内文献は、世代間交流、地域づくり、地域をキーワードとして6本の文献が抽出された。 文献から概念に関する記述を抜粋し、内容分析した。その結果、概念に関する記述では「普段接触の少ない年齢や文化的なグループ間の新しいつながりや相互尊重と友情」「個別に対応していた公的・私的組織における大きな協働」 「社会保障やヘルスケアの改正、環境保全」「年齢や文化を超えたつながりの機会をつくり地域意識を育てる」「社会全体で支える家庭と子育て」などがあった。これらから世代間交流における地域づくり概念には、多世代への偏見の打破と世代間の友情からなる【理解】、世代毎に対応していた公的・私的機関の【協働】、市民参加と地域意識を促進する【連帯感】、地域による【次世代育成】、全てのライフステージにある人が互いに学べる【持続可能な社会】の5つのカテゴリーが抽出された。 さらに国際学会であるGenerations Unitedの学会に参加し意見交換したところ、認知症の人の居場所を多世代で創設することが地域づくりにつながるとの知見を得てすべての世代をケアできるシステム作りの属性があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度計画にあった文献検討後のフィールドワークに関して、フィールドとの調整が困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
文献検討後のフィールドワークについて平成28年度前期に計画し概念の洗練化をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたフィールドワークが、フィールドとの日程調整が合わずに延期となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度前期にフィールドと再調整を行い、フィールドワークを行う予定である。
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