研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、地域包括支援センター職員のバーンアウトの経時的軌跡を明らかにすることである。対象は、東京都杉並区の地域包括支援センター職員全員であり、研究期間終了までに、実対象者206名、観察データ577件の6年間のパネルデータを作成した。解析の結果、バーンアウトの3因子(「情緒的消耗感」「脱人格化」「個人的達成感の低下」)とも、地域包括支援センターでの勤務年数が長くなるに従い、一旦得点が上昇するものの、その後低下していく2次曲線を描いていた。
医歯薬学
地域包括ケアシステム構築の一翼を担う地域包括支援センター職員のメンタルヘルスの保持増進は、地域保健上極めて重要な課題である。効果的な対応策を考えるには、ある時点の状態だけなく、長期的にどのように変化していくかという特徴を知ることが重要にする。本研究は、日本において初めてのバーンアウトに関するパネルデータを構築した点に大きな意義がある。