研究課題/領域番号 |
15K11904
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
下園 美保子 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (90632638)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 高齢者 / 閉じこもり / 介護予防 / プログラム評価 / インパクト理論 / プロセス理論 / 評価指標 / 協働型評価 |
研究実績の概要 |
平成29年度は「地域サロンと訪問支援の統合化プログラム」(以下、統合化プログラム)の実施及び有用性の検証を行うことを目的に、1)評価指標案の作成、2)第三者評価会議の発足と評価指標案の検討、3)アウトカム指標データの収集を行った。 1)前年度に実施した協働型評価ワークショップにで得た知見をもとに、インパクト理論とプロセス理論の暫定版を構築し、評価指標案を作成した。2)フィールドである自治体は、本研究等での経験を活かし、地域包括支援センター活動に対する第三者評価会議を発足させた。その会議体において1)の理論や評価指標を検討することができた。3)既存の調査結果や地域活動で得た健康情報、基本情報等を収集し、1)に基づいたアウトカム又はアウトプット評価に必要な量的データを収集した。 初年度の平成27年度は、評価を組み込んだ統合化プログラムを協働で構築するための情報整理と基盤整備を行った。2年目の平成28年度は初年度の成果を踏まえて、研修会やワークショップを通じてフィールドの専門職や実践家の経験・工夫や思いを収集できたと同時に、協働型評価に対する準備性を高めることが出来た。3年目である平成29年度は前年度までの成果を踏まえ、インパクト理論、プロセス理論及び評価指標案を構築できた。また、それらの経験から現場主体で評価体を設置し関係機関と共に評価する体制が整備されたことは、大きな成果であると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
延長申請後の計画通り、統合化プログラムの介入による成果の段階的な指標(インパクト理論、プロセス理論)の暫定版が完成し、本プログラムの評価指標案が完成したこと。今後の介入と評価に必要なアウトカムデータの収集と整理ができたこと、評価を実施する場として第三者評価会議が発足するなど、予定通り実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度に作成した統合化プログラム(インパクト理論、プロセス理論、評価指標)について、①更に精緻化し、②各理論とアウトカム指標との整合性を図り、③フィールドへと介入する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画の遅延により、平成29年度に実施する予定だった量的データの解析と研究成果の発表及び投稿を、平成30年度に実施することとなり、研究計画を見直した。修正後の研究計画に基づき、データ解析、会議開催、学会報告、報告書作成等に係る費用を次年度の持ち越した。
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