研究課題/領域番号 |
15K11908
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
和泉 京子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (80285329)
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研究分担者 |
上野 昌江 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (70264827)
岩佐 真也 武庫川女子大学, 看護学部, 准教授 (70405372)
川井 太加子 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (70441102)
阿曽 洋子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (80127175)
内藤 義彦 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (90388801)
海原 律子 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (50757440)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 国保加入者 / 家庭訪問 / 健診未受診 / 低所得 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は①国保加入者における低所得で未受療、特定健診未受診といったヘルスケアシステムにつながらない社会的弱者へのアウトリーチ活動である家庭訪問による身体心理社会的健康状態および生活状況、健康行動の実態を把握する、②家庭訪問にて実施した特定健診受診勧奨や医療受療勧奨、生活習慣の見直しの支援などの健康づくり支援について、アウトカムを特定健診受診、医療機関受診、生活習慣病の発症の有無等として国保データベースシステム(以下、KDB システム)により評価を行う、③低所得で未受療、特定健診未受診者への支援方略を検討することである。 A市、B市の40-74歳の国保加入者のうち、平成22~26 年度の5 年間に1 度も市の特 定健診を受診しておらず、平成26 年度に医療費の未受給者で、政令にもとづく保険料の軽減を受けている者全数約1,000 人を対象として家庭訪問での健康と生活についてのお伺い文書を郵送し、了承を得られた100人に家庭訪問を行った。 家庭訪問は3か月毎に計4回実施しており、100人の対象に、平成27年度の2回の家庭訪問に続き、平成28年度も2回の家庭訪問を行った。毎回の家庭訪問後は、A市、B市の国保主管課および健康づくり主管課、家庭訪問実施者、研究者でカンファレンスを行い、課題や支援の方向性について検討し必要な支援につなげている。 また、対象者1,000人の27年度のレセプト、特定健診受診状況、介護保険状況のデータをA市、B市から収集し、家庭訪問時のデータと合わせて分析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
家庭訪問の対象者は、研究実施計画書の約1,000人の研究対象者のうち、予備研究より約1割に家庭訪問の同意を得られると想定しており、100人に家庭訪問の了承を得て、4回の家庭訪問を概ね実施しており予定通りとなっている。 研究の進捗状況としては、27年度に引き続いての3回目の家庭訪問が6-9月、4回目の家庭訪問が10-2月に実施できており、順調に進んでいる。 また、A市、B市とは、平成27年度に本研究に関する協定を結んでおり、対象者1,000人の27年度のレセプト、特定健診受診状況、介護保険状況のデータを収集し家庭訪問時のデータとあわせて分析できている。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、27年度に加え、28年度のレセプト、特定健診受診状況、介護保険状況のデータを収集して1-4回の家庭訪問時のデータを合わせて分析し、対象者の実態の分析と家庭訪問のアウトカム評価を行う。そこから低所得の未受診、未受療の者への支援について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
家庭訪問の実施者に支払う経費が予定より少なかったこと、開催地が近隣である学会に発表したため学会発表に伴う旅費が予定より少なかったこと、学会発表の計画変更を行い、次年度に研究成果を発表することとなったため次年度使用額が生じることとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
27、28年度の研究対象者1,000人のレセプト、特定健診受診状況、介護保険状況のデータ整理にかかる人件費、研究の発表および研究の示唆を得るための旅費、本研究の協定を結んでいるA市、B市それぞれへの研究報告書の作成の費用に使用することを予定している。
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