研究実績の概要 |
近年、将来人類が宇宙に進出することを想定した宇宙開発のために、無重力状態における生物の繁栄と繁殖に関する研究が要望され、特に繁殖のための受精卵や分化に関する研究への期待が高まっている。本研究の目的は、世界初の、地上における単一細胞レベルでのマイクロ擬似無重力発生装置を開発し、哺乳類の細胞分化への重力の影響を検証することである。これまでの研究において、既存の回転システムを用いて直径100μmから1mmまで様々な動物の受精卵の回転を実現し、システムの改善に力を入れた(学術論文1)。 さらに回転現象に限らず、旋回流現象も現れ、この現象を用いて、さらに本研究の応用を展開した。(学術論文2)今後マウスの受精卵に集中し、本システムでの長期間回転実験を実施する予定である。 (1)Y. Yalikun, Y. Kanda, K. Morishima, “A Method of Three-Dimensional Micro-Rotational Flow Generation for Biological Applications,” Micromachines, Micromachines, 7(8), 140, (2016.7). IF: 1.627 (2)Y. Yalikun, Y. Kanda, K. Morishima, “Hydrodynamic Vertical Rotation Method for a Single Cell in an Open Space,” Microfluidics and Nanofluidics, 20(5), 1-10. (2016.4). IF: 2.528
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