研究課題/領域番号 |
15K11979
|
研究機関 | 松山大学 |
研究代表者 |
吉田 健三 松山大学, 経済学部, 教授 (80368844)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | アメリカ / 受給権保護 / 所有権 / 年金システム / 確定拠出型年金 / 401(k) |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「所有権」の構築という観点から、アメリカをはじめ日中欧の年金システムの発展過程を分析し、その成立の条件、経済的な帰結および政策的論点を明らかにすることであった。具体的には、下記の4点について研究を深め、年金制度の理論構築および年金研究の方法を確立することをねらいとしていた。 (1)アメリカ企業年金における受給権保護の発展要因(2)年金「所有権」の確立過程としての確定拠出型年金の普及およびその論点と政策(3)日本、中国および欧州諸国における年金制度とそのパフォーマンスの比較分析(4)年金制度における実証を踏まえた所有権理論の豊富化 この目的に照らした進捗状況として、主に(1)および(2)の課題に着手している。しかし、現在アメリカにおける年金規制の変化は目まぐるしく、その変化の技術的論点を抑えるので手いっぱいの状況にあるといえる。当該年度は、文献研究、資料収集、実施調査が中心である。具体的には、オバマ政権したにおける受給権保護政策、年金所有の促進政策について、いくつかの文献および現地研究者、シンクタンクからの聞き取りなど行うことができ、またそれを含むオバマ政権期の年金政策およびその背景となる議論の全体像についての整理を行いつつあるところである。特に、研究計画に掲げているワシントンの関連諸機関の聞き取り、またペンシルバニア大学の年金研究所の聞き取りは実現することができた。ただ、その具体的な成果として実績は出せていない。(3)(4)については、なお資料収集と読み込みが必要な段階である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2016(平成28)年1月6日付「公的研究費等の予算執行について(お願い)」につきまして、私の研究課題の予算執行率が現在なお43.8%に止まっていることから、研究計画の正常な遂行に関してご心配をおかけしております。大学としての研究費の公正かつ効率的な予算執行の足並みを乱しておりますこと、まずはお詫び申し上げます。 釈明をいたしますと、一昨年度に本研究課題について申請して以来、研究状況に関わる次の二つの変化がありました。第1に昨年度1月に本学副学長に再任されたこと、第2に本年度9月に青山学院大学経済学部への移籍の内定を受けたことです。前者は学内業務による全般的な研究の進捗への支障、後者は移籍後の環境対応のため機器備品の購入計画を先送りという形で予算執行に影響を与えております。
|
今後の研究の推進方策 |
改善策として、他大学の移籍が完了し、同時に現在拝命している役職も解かれる次年度4月以降において、早急に研究環境を再整備し、研究へのエフォートを高め、研究計画の軌道への復帰、およびそれに応じた予算執行を行っていきたいと思います。宜しくお願いします。
|
次年度使用額が生じた理由 |
一昨年度に本研究課題について申請して以来、研究状況に関わる次の二つの変化がありました。第1に昨年度1月に本学副学長に再任されたこと、第2に本年度9月に青山学院大学経済学部への移籍の内定を受けたことです。前者は学内業務による全般的な研究の進捗への支障、後者は移籍後の環境対応のため機器備品の購入計画を先送りという形で予算執行に影響を与えております。
|
次年度使用額の使用計画 |
改善策として、他大学の移籍が完了し、同時に現在拝命している役職も解かれる次年度4月以降において、研究へのエフォートを高め、研究計画の軌道への復帰、およびそれに応じた予算執行を行っていきたいと思います。宜しくお願いします。
|