サイバーフィジカルシステムにおける計算とプログラミングの基盤の確立に向けて,連続量と時間を的確に扱うことのでき汎用の高水準プログラミング言語が備えるべき言語要素と意味論の詳細検討を推進した.目標とする言語は並行処理や通信機能を有する並行プログラミング言語であり,かつ連続量とその不確定性を扱うことのできる制約プログラミング言語でもあるという作業仮説に立ち,既存の言語に対する詳細検討を通じて,(1) 制約階層概念とその意味論,(2) 時間概念,(3) データ領域,(4) 動的に進化する並行系の記述,の各側面を中心に,目標とする言語の理論基盤と備えるべき機能の多くを明らかにした.
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