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2017 年度 実績報告書

3次元ヒストグラムを用いたディジタル画像と印刷物向け電子透かしの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K12029
研究機関東北工業大学

研究代表者

河野 公一  東北工業大学, 工学部, 准教授 (70359553)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード電子透かし / 3次元ヒストグラム / ウェーブレット変換 / 印刷物 / 画質評価 / 公開鍵暗号方式
研究実績の概要

本研究では,ディジタル画像に電子透かしを埋め込み,印刷・スキャンした後に電子透かしを検出することを目的として,3次元ヒストグラムを用いた電子透かしの埋め込み方法を開発した.今年度は,電子透かしを埋め込んだ画像の印刷物から電子透かしを検出する方法の開発を目標とした.グレースケール画像のウェーブレット変換から得られる4つの周波数成分(LL,HL,LH,HH)のうち,高周波側の3つの成分(HL,LH,HH)を用いて3次元ヒストグラムを構成することにより,電子透かしを埋め込んだ画像から印刷後にも電子透かしが検出できることを確認した.また,著作者に関する情報(任意のデータ)をバイト列とみなし,1バイトを8ビットに分割した後,各ビットを0と1に対応する2種類の頻度数を持つ点として表現することにより,画像・音声・文字などの任意のデータを電子透かしの埋め込みに用いる3次元特徴空間上の点の集合に変換できるようにした.さらに,埋め込むデータを事前に公開鍵暗号方式で暗号化した後,変換後の点の集合を特徴空間上のランダムな位置に埋め込むことにより,電子透かしの位置と秘密鍵の両方を知る場合のみ,埋め込んだ電子透かしを復元できるように改良した.また,AndroidやPC向けに3次元ヒストグラムを用いた電子透かしの自動埋め込みアプリケーションの開発も行い,これらを用いて埋め込み前後の画質評価を行えるようにした.以上により,電子透かしとして任意のデータを暗号化した上でディジタル画像に埋め込み,それを印刷・スキャンした後に検出することが可能となり,ディジタル画像の著作権を保護し,不正な流出を抑制するための基盤を構築できた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 印刷耐性を有する電子透かしの埋め込み方法の提案2018

    • 著者名/発表者名
      石山達也,河野公一
    • 学会等名
      平成30年東北地区若手研究者研究発表会
  • [学会発表] 印刷物を対象とした画像の類似度に関する検討2018

    • 著者名/発表者名
      滝野澤佳史,河野公一
    • 学会等名
      平成30年東北地区若手研究者研究発表会
  • [学会発表] 3次元ヒストグラム同士の類似度の提案と濃度変換に対する評価2018

    • 著者名/発表者名
      小松哲也,河野公一
    • 学会等名
      平成30年東北地区若手研究者研究発表会
  • [学会発表] 電子透かし検出のためのアフィン変換による印刷画像の切り抜き処理の提案2018

    • 著者名/発表者名
      沢水樹,河野公一
    • 学会等名
      平成30年東北地区若手研究者研究発表会
  • [学会発表] 印刷物に対するカラーマッチング処理の電子透かしに対する影響評価2018

    • 著者名/発表者名
      鈴木亨平,河野公一
    • 学会等名
      平成30年東北地区若手研究者研究発表会

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公開日: 2018-12-17  

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