研究課題/領域番号 |
15K12031
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石山 智明 千葉大学, 統合情報センター, 准教授 (90616426)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 並列計算 / 分散処理 / 可視化 / ネットワーク / 天文 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、我々がこれまでに「京コンピュータ」等のスーパーコンピュータ上で開発、最適化してきた一連の大規模並列コードをベースに、シミュレーションからポスト処理をシームレスに実行できる、「ポスト京」へ向けた新しいシミュレーションのフレームワークを構築することである。
平成27年度はまず構造検出、合体形成史構築といったポスト処理用のコードの最適化を進め、これまでに得られた世界最大規模の大規模シミュレーションに適用した。ダークマターハローカタログや、合体形成史のビッグデータ群を構築し、準解析的銀河、活動銀河核形成モデルに用いた。次に6次元位相空間情報を利用した発展的な構造検出アルゴリズムを試験した。またWEBサーバーを構築、ポスト処理を施したビッグデータの一部を公開し、世界中の研究者が利用できるようにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
構造検出コードの最適化が十分ではないが進み、平成28年度以降に予定していたWEBサーバーの構築とビッグデータの公開を前倒して実施することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き構造検出コードの最適化を進め、すでに「京」コンピュータ上で最適化されたシミュレーションコードを結合させて、シームレスに実行できるようにする。そのための準備として、古い構造検出コードとの融合の予備的な実験はしており、構造検出の並列化効率は良くないが「京」コンピュータ上で動作することを確認している。これまではシミュレーション1ランで、構造検出のために、50-100の時刻で全粒子データを保存しなければならなかったが、その必要をなくす。シームレスに実行できるようにすることで中間ファイルを削除し、必要なストレージ容量を1/10程度に削減し、より多くのシミュレーションを行うことを可能とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
ファイルサーバを増強する予定であったが、次年度よりコストパフォーマンスの高い上位モデルが発売し安価になることが期待されたため、購入を見送った。
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次年度使用額の使用計画 |
コストパフォーマンスの高いファイルサーバを購入する。
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