脳波を用いた視覚的注意の分布について計測技術を確立する研究を行った.視野を複数の領域に区切り,それぞれを異なる周波数で点滅させる事により,視野の位置に対応した誘発脳波が発生する.注意が向いた視野位置に対応する脳波成分は振幅が増大し,注意の向きを特定する事ができる.本研究では左右眼で縦/横方向に視野を分割して両眼融合させることにより,使用する周波数の数を削減する試みを行った.具体的には,縦方向を3分割,横方向を5分割し,8種類の周波数で15の区分の注意状態を検出することができる.周波数の数を減らすことで信号処理の負担を減らす事ができ,注意の向きの推定に成功した.
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