本研究の目的は、 ビギナーズラックに関連した生理反応と脳活動を明らかにすることにある。本研究では特に、外国為替証拠金取引(FX)場面に焦点をあて、まったく取引経験がない「非経験者」と、少なくとも2年以上にわたって取引を続けている 「経験者」 の2グループ間で、行動データと生理反応を比較した。 最終損益の指標から、ある程度の確率でビギナーズラックが再現された。 皮膚電気反応、心拍数、脳波の平均値にグループ間の有意差は見られなかった。一方で、非経験者のほうが、皮膚電気反応と脳波の分散が有意に大きく、 2つのサブグループに分かれる傾向が見られた。
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