空気中を伝搬する収束超音波によって給電を行うという新しい空間伝送型給電システムを開発し、その有用性を示す実証実験を行った。電磁的結合を用いたワイヤレス電力伝送では、人体防護の観点から空間中に形成する電磁エネルギー密度を高めることができず、小型のデバイスに伝送可能な電力はごくわずかである。本研究では空中超音波のフェーズドアレイによって、一定条件下で 1cm 直径程度の小型の受電素子に 0.15-0.65W の電力を供給できることを実証した。さらに受電素子の位置を自動検出しながらフォーカシングを行う給電システムを試作し、運動する給電対象に対しても給電が可能であることを実証した。
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