本研究では,侵入可能な枠を境界として遠隔地間を繋ぐ映像表現手法を提案する.提案手法では,AR/MR技術を用いることで,実際の空間に遠隔地へと繋がる枠を出現させる.この空間を繋げる枠を越えて遠隔の空間に侵入する映像によって,対話相手に自身の空間へと侵入されている感覚「被侵入感」を提示し,テレプレゼンスの向上を目指す.提案手法が存在感に与える効果の検証の結果,遠隔地間を繋ぎ,境界を越えてくる表現によって被侵入感を与えられることが分かり,存在感が向上することが確認できた.また,提案手法は対話相手の空間の映像を表示しているにも関わらず,従来手法と同様に同じ部屋にいる感覚を与えることが分かった.
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