研究課題/領域番号 |
15K12113
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工 |
研究代表者 |
辻田 哲平 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (40554473)
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研究分担者 |
近野 敦 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (90250688)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ヒューマノイドロボット / 動作生成 |
研究実績の概要 |
本研究では,ヒューマノイドロボットの持つ四肢を活用し,人間と同様にパラシュート着地時の衝撃を吸収する方法を提案する.この目標を達成するために,まず,本学パラシュート部の協力のもと,パラシュート着地時の動作をビデオカメラで記録し,解析を行った.さらには,地面に人が衝突する直前の速度・角度を画像解析により導出可能なフレームワークを開発した.また,ROBOTIS社製小型ヒューマノイドロボットROBOTIS-OP2を導入し,実験環境を整えた.身長50cm程度の小型ヒューマノイドロボットを人と同じ速度・角度で落下させた場合,その身長の短さから転倒に要する時間が短くなり,動作による衝撃吸収がより困難となる.そこで,転倒に関するモデルを立て,人と等しい転倒時間となるように,小型ヒューマノイドロボットの落下速度・角度を導出した.先行研究で示されていた人のパラシュート降下訓練では,衝突直前の速度が4.6 [m/s]で降下角度が4 [deg]であった.この値を元に,小型ヒューマノイドロボットの降下速度を導出すると,0.8 [m/s]の降下速度を実現する必要があることが分かった.この必要降下速度・角度をもとに,小型ヒューマノイドロボットを指定した速度・角度で地面に落下させることができる落下試験装置を開発した.ロボットは,スライダレールにより自由に直線運動が可能なキャリッジに取り付けられ,落下速度と落下角度を調整することができる.スライダレールは角度可変ジョイントによってフレームに固定し,落下角度を指定する.角度を付けてスライダレールを固定することで,キャリッジは重力によって加速し,キャリッジの落下開始地点を調整することで所望の降下速度を実現できるようになった.ロボットの足底部が地面に触れる直前にキャリッジから電磁石によりロボットを切り離し,ロボットが自由に衝撃緩和動作を実行できる環境が整った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度,いずれも初期段階ではあるが人間の動作解析およびロボットによる実験環境構築の双方を進めることができた.実際のパラシュート降下を観察することで,人間の巧みな動作について理解を深めることができた.また,ロボットの転倒モデルを検討し,小型ヒューマノイドロボットに適した落下速度・角度での実験が可能な落下試験装置を開発した.翌年度に行う,動作生成アルゴリズムの検討に不可欠な素地を築くことができた.
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今後の研究の推進方策 |
今後,H27年度に導入した小型ヒューマノイドロボットROBOTIS-OP2のモデルを用いて衝突シミュレーションを行いながら,最適な動作の生成手法について検討する.また,これに平行して1関節,6関節といった単純化した実験装置を開発し,この簡略化した実ロボットで落下試験を行い,動作生成アルゴリズムの検証を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度の研究を効率的に執行したことにより未使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は,H28年度請求額と併せて,H28年度の研究遂行に使用する予定である.
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