本研究により、極細カテーテルを屈曲させるのに最も厳しい条件である、音波の伝搬方向とカテーテルの屈曲方向が直交する配置条件において超音波音場を形成し、カテーテルの先端を屈曲させることに成功した。同一特性を有する2個の2次元アレイトランスデューサ(各128素子)を用いて、外直径0.2 mmのカテーテルをトランスデューサの音軸に対して直交する位置に置いた。電子制御による単焦点の焦点位置の移動に伴い、カテーテルは0.3mm程度屈曲した。異なる2方向からの照射条件を組み合わせて、カテーテルを音波の進行方向に対して逆の方向へカテーテルの直径程度の変位を得る事に成功した。
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