(1)電場に応答して一方向へデジタル的にステップ移動する分子移動体(電場駆動型ロコモーション)と(2)電場に応答して繰り返し演算が可能な分子計算素子(電場駆動型分子計算素子)を開発することを目標として,DNAナノ構造の電場応答に関する研究を行った.(1)DNAオリガミの手法を用いて,わずかな非対称性をもつ6つの接地点(足)をもった回転運動体を作製し,水平電場を印加しながら一分子蛍光観察が可能な系を開発し,運動体の移動を観測した.(2)金ナノ粒子を修飾したDNA2重らせんを,電場をかけることにより引きはがす実験系を構築し,電場をかける方向により特性が全く異なることを定量的に明らかにした.
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