本研究では、重い同位体13Cと18Oからなる二酸化炭素13C-18O-18O分子の存在量が、CO2生成時の温度に”強い”依存性があることに着目し、新しい同位体分子温度指標を探索することを目的とした。そのために、中赤外領域に存在する13C18O18Oの吸収波長帯に発振波長を持つレーザー分光システムの構築を目指した。その結果、炭酸カルシウムの必要量が数mg必要となるものの、13C18O18Oと同等レベルである吸収強度10E-25レベルの吸収線を高い繰り返し精度で計測できることが判明し、適切な波長領域を発振する量子カスケードレーザーを導入すれば、13C18O18O検出が可能であることを明らかにした。
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