研究課題/領域番号 |
15K12231
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
吉田 篤正 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60174918)
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研究分担者 |
木下 進一 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70263209)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 表面微細構造 / 電磁波 / 反射 / 波長制御 / 顔料 / 散乱 / ふく射輸送 |
研究実績の概要 |
表面の微細周期構造によりふく射を制御することを目的とし,FDTD法によって反射率を評価することで吸収率の評価を行った.解析対象は2次元周期微細構造の表面を持つ誘電体と完全導体で評価を行い,表面の構造によってふく射特性がどのように変わるのか調べた.その結果,周期微細構造により平板とは異なるふく射特性を確認した.誘電体と完全導体では溝構造により制御できる波長が同じことがわかった. 拡散光と直達光の両方を考慮したふく射要素法を用いて,顔料を含有する塗膜の日射反射特性を予測した.顔料の粒径が日射反射率に影響を明らかにし,必要とされる日射反射率,その分光特性に対する顔料の粒径の検討を行った.さらに分光光度計による塗膜の分光半球反射率を測定し,その結果と比較することにより予測の妥当性を評価した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
球形微粒子あるいは表面微細構造を含有した材料に対して,その波長特性に及ぼす諸因子の影響を明らかにするため,Maxwell方程式に基づいた散乱特性解析,ならびにその散乱媒体を含有する材料のふく射輸送解析手法の開発を行い,一定の成果が得られた.
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今後の研究の推進方策 |
種々の粒子および構造体の形状ならびに構成材料に関する反射特性の情報整理を進める.波長特性に加えて,指向反射特性に関する予測方法の検討を進める.散乱性媒体の性能に関して目的の波長特性・反射指向性にコントロールするための最適化手法の検討を始める.
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次年度使用額が生じた理由 |
表面微細構造を2次元とし,球形粒子を対象としたため,予想された計算負荷を下回ったため,次年度へ物品費を繰り延べしたため,物品費が未使用になっています.研究成果の発表および関連研究の情報収集のため,海外を含めた学術講演会に参加したので,旅費については一定金額使用したが,一部参加を見合わせた講演会があった.
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次年度使用額の使用計画 |
繰り延べした物品費については,購入の方向で検討しています.旅費に関しては,今年度も予定通り執行していく予定です.
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